| “ミスター.青春”こと稲原都三男氏もロマンを追い求める男の中の男である。
今年の3月で定年退職をした還暦で、頭髪こそ年相応かもしれないが、禿げているというより順調に薄くなっているという表現がいいのか?サンデー毎日だからと言って暇で困っているということが全然ないほどにひっきりなしに「やること」を見つけ出すロマンチストの努力家である。本人の名誉の為に言っておくが、頭脳年齢と肉体年齢は40歳前後だと思われる。
毎日、毎月継続して読む読書からの知識の蓄え、及び、鍛えられた腹筋とイノシシのような足がその事実を物語る。酒の強さも大したもので、日本酒をこよなく愛し、人生や政治、芸術文化を語る姿は情熱的で人間味に溢れている・・・。
さて、その“ミスター青春”こと稲原氏が大それた行動に出て、自ら『主役』を引き受け一大ドラマに挑戦している真っ只中なのである。そのドラマとは、箱根駅伝の往路・復路の全区間約200キロを走破するという大変なものであり、名付けて『青春20歳!1人箱根駅伝!』だ。
東京大手町の読売新聞本社前から鶴見、戸塚、平塚、小田原、芦ノ湖までの5区間(108k)を1週間に1区間づつ走破し、11月24日(土)がいよいよ箱根の芦ノ湖から東京に向けての復路スタートの日であった・・・。
知らぬ間に私は実行委員会の顧問となっており、せめて一度は応援に行かなくてはならないので、名誉顧問のカバン持ち兼カメラ担当として友人3人を誘い、石川氏の高級車エルグランドに乗り込み、主役と監督とビデオ係の乗る先導車の後に付いて早朝の6:30に東松山を箱根へと出発した。予定では遅くとも10:30には到着し、スタートの準備をして箱根駅伝ミュージアム前のスタート地点を走り出せるのではないか?そうすれば午後1時には小田原の中継点に到着してビールで祝杯を上げられるぞ!などという不埒な考えが頭の片隅にあった。
その想像は最後の紅葉と連休が重なったため見事に裏切られ、どこもかしこも大渋滞でとんでもないこととなる。芦ノ湖到着が12時過ぎとなり、体調管理に万全を期し、朝食がバナナ1本とリポビタンDだけであった主役のランナーは、午後1時にはもうスタートし、箱根駅伝一番の難所である厳しい下りの6区へのチャレンジが始まったのである。
稲原氏の走りはとても軽やかで、驚くほど順調につづら折の下り坂を走り下り、結果は渋滞にはまった応援隊よりも20分程早く小田原のゴールに到着していたのだった・・・。
それにしても60歳になり、これほど途方も無い挑戦をする気になった本人も本人だが、実行委員長であり松高時代の陸上部だったという黒沢監督の細やかな配慮と厳しさと図太さ、そして二人の師弟愛、信頼関係がこの一大イベントを成り立たせていることを現場に駆け付けて見て初めて解ったような気がした。最終ゴールまであと4区間、約80Kあるが、無事に元気で完走してくれることを心より願うものである。頑張れ!ミスター青春!
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