| さて、そんな塾のひとつである“藤井書道塾”が東松山に発足して3年半になる。塾生は社会の第一線で活躍している多忙な人達ばかりなので、夜の6時半から8時半までの2時間、ひと月3回の塾には『公務』で欠席せざるを得ず一回しか出られない人もいる。そんな塾員同士が書道を離れお互いの親睦を図ろうということで年に一度の親睦視察旅行は始まり、三度目の今年は上高地から平湯温泉へ1泊2日でマイクロバスツアーが行われたのである。
出発の朝は多くの差し入れが届き車内に入りきれないほどで、事務長の余計なメールに対して皆さんが過敏に反応して頂いたことがほんとうに嬉しかった。
出発前に公務で疲れ気味のため“脈が飛ぶ症状”に悩まされているN学級委員長の脈の計測から始まり道中の無事を祈願する。嵐山パーキングで小川から友情参加のM書家を乗せて19名全員が揃う。
久しぶりに訪れた上高地の美しさは相変わらずで、澄み切った水と緑と空の色には感動するばかりである。中学一年の時に担任に連れられて初めて見た梓川のきれいさが焼きついているが、何度来ても透き通った梓川の美しさには驚くばかりだ。
お揃いのヤンキースキャップ(塾生の旅行家N氏がニューヨークの球場で買ってきた)が目印のわが書道塾チームの中でひときわ映えたのは公務服(背広)姿で参加の某町内の会長という大役に就任したI代行であった。やはり、町内に何か事があった時に直ぐに帰れることを想定しているのであろうが、やはり公務を離れた癒し旅行にはリラックス服で参加して欲しかったが、真面目な人だけについ固く考えるのであろう・・・。
上高地を後にして今夜の宿泊地“平湯温泉”に向かう。幹事長が農協観光を通じて今回の旅程を組んだとのことだが今年も良く出来ている。マイクロバスなのでバスガイドはつかず添乗員と称する幹事長が、『私はガイドではありませんが・・・』と前置きをしながらも客の質問にまるで慣れたガイドのように遠慮もせず嬉しそうに説明をする姿に笑ってしまった。幹事長のE代行も次期学級委員長を狙っているのか、とても細やかな配慮で挨拶や答弁が上手くなったような気もするのだが考え過ぎだろうか?それとも人様の世話がただ好きなだけなのだろうか・・・。
平湯の温泉は大変良い湯加減で、一杯飲む前から温泉に酔ってしまったかのようなノボセ顔をして皆な宴席にかしこまっていたが、幹事長の名司会から盛り上がり、学級委員長などは“平湯の猿”のように真っ赤な顔をしていたのが懐かしく思い出される。塾長先生は一人お決まりの芸の披露に余念がなく、他の塾生達も世俗の苦悩など何処へやらというような幸せな顔で平湯温泉での宴会を楽しんだのであった。
書道を介して人間社会学を学べるこの塾の素晴らしさを噛みしめながら平湯の夜を楽しんだのである・・・。
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